アテネ二日目
6時台には起きてシャワー、朝食。早く行ったせいか温かい食べものがなかった。ネスカフェのマシンがあったのでコーヒー系は充実。あとヨーグルトがおいしかった。
8時前にはホテルを出てアクロポリスに向かう。アクロポリスはいつも混む場所なので朝イチがよいとの情報を目にしたため。
チケットを買って入場。他の場所にも行ける共通チケットを購入。30ユーロと割高だが、アクロポリスだけでもこの半分くらいの値段なのでいいでしょう。例によって5日間有効なので便利。
中は広いので逍遥できるが、今日はちょっと暑い。日中は最高で20度を越えたようだ。
中には色々と重要なものがたくさんあるが、やはりパルテノン神殿でしょう。もう何十年も工事していて中には入ることができないが、存在感は圧倒的。アテネが経験してきた歴史の変化に応じて、教会になったりモスクになったりしつつも、今なお存在し続けている。興味深い。
街の眺めもよい。アテネは大都会だ。空も美しい。
ちなみにこのアクロポリスエリアにも野良犬や野良猫がウロウロしている。写真には犬がいます。どこでしょう? ナチュラルすぎてびっくり。私は日本では子どもの時にかろうじて野良犬を見たことがあるくらいだけど、アテネでよく見るやつは基本的にデカイ。しかし犬を見るたびにディオゲネスについて考えてしまう。2時間強堪能して次の場所へ。アクロポリスからアンドレアス・シングロス通りに出て、アテネ国立庭園の中を抜けて目的地へ。
アリストテレスの学校があったリュケイオンの跡地。ほとんど跡形もないが、逍遥にはピッタリかもしれない。ただ、ちょっと暑かったので一周しかできなかった。アクロポリスといい、リュケイオンも夏とかに訪れると暑くて大変そう。まだよい時期に来た気がする。リュケイオンはアクロポリスなどと共通のチケットで入場可。隣にはビザンツ時代のキリスト教関連のものがいくつか置いてある公園もあり、ちょっと覗いて昼飯を食べに行く。シンタグマ広場まで戻り、アテネ通りに出てそのまま北上する。
中央市場の付近をウロウロしていたら、手軽な店を見つけたのでそこにする。Theikonという店。ギリシアのB級グルメ代表選手のスヴラキをいただく。ポテト、野菜、ピタパンのセット。やはり量が多い。しかし完食してしまった。ビールと合わせて10ユーロほど。安い。
ここらへんはホテルの近くでもあり、落書きの感じなどが割とガラ悪いエリアなのだが、治安の悪さは特に感じなかった。もちろん油断は禁物。
こんな名前のホテルも。
午後はオモニア広場でバスガイドの人と待ち合わせの上、スニオン岬に向かう。英語のガイドで、二十人弱いたかな。岬までは1時間半くらいかかるのだが、合間にアテネなどに関する小ネタなどを話してくれてなかなか面白かった。ギリシアでもカーニバルや復活祭(ギリシア正教だとパスハ)があるが、カーニバル明けには凧揚げをする習慣があるらしく、海沿いのエリアでも凧揚げをしている人たちがいた。あとはやたら立派な建物があるかと思ったら、ギリシアの有名な実業家アリストテレス・オナシスによるもので、この実業家はかなりの権力者でもあり浮き名も流していたという。かのJ.F.ケネディの元夫人と再婚したりもしている。
そんなこんなでスニオン岬に到着。地中海を堪能する。
ここには立派なポセイドン神殿もある。アンゲロプロスの映画『アレクサンドロス大王』では中に人が入っていたが、ここもやはり立ち入りは禁止。ちなみにアテネだと、越えてはいけない領域を越えようとするとよく笛を鳴らされるようだ。それを監視する人たちがところどころ常駐している。
ポセイドン神殿がある所も実はアクロポリスだったところなので、神殿があるのは丘の上で、周りには住居の跡などが残っている。
この岬から海上を見張る人たちなどが住んでいたみたいだ。ツアーなので現地滞在時間は1時間くらいで、アテネ市内中心地に戻る。シンタグマ広場に18時台くらいだったかな。例によって主要観光スポットはもう閉まっているのだが、何と今日は24時までやっている博物館があるらしいので行くことにする。空港行きのバスも通るソフィア王女通りを少し歩いて目的地へ。ベナキ博物館という所。古代に始まり近代までのギリシア史に関わるものをバランスよく置いてあり、私のような初心者にはありがたい博物館。特にキリスト教関係をまとめて見るいい機会になった。入場料は6ユーロだったかな。中には料理も出すカフェがあり、小ぶりだがちょっとぜいたくな感じの博物館。2時間ほど滞在。
今日の夕飯はネットで見かけた所に行ってみる。
例によってガラが悪い道を進んでいくと、目的のクレタ料理が売りのお店が。21時くらいだったが土曜日ということもあり大賑わい。観光客もちらほらいつつ、地元の人も結構来る感じの店だった。
まずは食前酒のツィクディアをいただく。グラッパみたいなやつ。いい感じ。隣のテーブルで人を待っていたキリアも飲んでいた。キリアはフランス語で言うところのマダム。男はキリオス。
クレタ風のサラダは、焼いたバゲットの上にすり潰したトマトやチーズなどがのったもの。左はギリシア料理の定番カラマリ。万事よし。デザートがサーヴィスで、合わせて25ユーロいかないくらい。この店はかなり実力店な気がする。別れ際にスタッフのお兄さんにカタコトのギリシア語を放つ。ちょっと喜んでくれた。それに関わらず、アテネでは結構スマイルをくれることが多い。日が変わる前にはホテルに戻り就寝。