ヴヴェイ観光
ここ一週間くらいずっと天気がよいので、今日はちょっとした観光へ。目的地はヴヴェイ。
まずは電車で向かう。
のどかな風景が広がる。
Fribourgからは途中のPalézieuxという駅で乗り換え。乗り換えた直後の駅であるPuidouxは11月の研究合宿で来たところだ。あれから大して成長していないようにも思えるが、今は目の前のことに向き合えばよいだろう。ちなみに電車に乗っている時にTさんからメールが来ていた。私が進捗報告で送った書きかけ論文を読んでくれたようで、とりあえず今のところはこのままで良さそうとのこと。少しホッとしつつ、明日からまたがんばりたい。
そうこうしているうちにレマン湖が見えてくる。
海がない国にあって、このレマン湖の存在感は圧倒的。見るたびに癒やされる。琵琶湖や霞ヶ浦では同じような気持ちを感じたことがない。滋賀は母方の実家があるし、茨城はまさに住んでいるところでどちらもそこそこ馴染みがある方ではあるが。
終点のヴヴェイに到着したら、まっすぐにレマン湖に向かう笑 この街は湖沿いのリゾート地の一つでもあって、街並みもよし。
湖畔をずっと散歩する。するとこの街の有名スポットにたどり着く。
一つは、ヴヴェイに本社があるネスレが、近くにある自分のとこのAlimentariumというフードミュージアム10周年を記念して作ったもの。ちなみに私が注目したいのは、上のパネルにて、フランス語の説明ではレマン湖となっているのに、ドイツ語や英語ではジュネーヴ湖となっていること。ヴォー州の人の肩を持つわけではないが、個人的にはレマン湖でいいと思う。歴史的にはレマン湖という名称の方が古そうで、加えてローザンヌ、モントルー、ヴヴェイから見るレマン湖の風景はジュネーヴから見るそれとはちょっと毛色が違う。しかしあんまりこの点に口出しすると、レマン湖はスイスとフランスの国境を跨いでいるので大変なことになりそうだ。フォンデュに関してもフランスとスイスのどちらが発祥か論争がある模様。
もう一つはチャップリンの銅像。彼は最後の20年くらいをスイスのこの地で過ごしていた。赤狩りの影響で米国にいられなくなったため。午後には彼の邸宅をそのまま活用したミュージアムに行くことになります。
これがネスレのAlimentarium. 水族館のもじりだろうか。財力がありそうな感じ。今日は入らず。
名前がそのままのHotel du Lac. 後で調べたら五つ星でした。
しばらく歩いていたらお城の跡に着き、そこにあるちょっとした展望台に登る。無料。
登る所はこんな感じ。
個人的にはこの散歩でかなり心が洗われたのだが、せっかく高い電車賃を払っているのでもう少し休日を満喫することに。ただ日曜でお店はやはりあまり開いていないのが残念。
こちらではこの手の日本食レストランらしきものをよく見かける。おそらく一回も行かなそう。フリブールのアパートすぐ近くにあるヴェトナム料理屋は雰囲気が良さそうなので三月に一度くらいは突撃しようかと思っている。
まだ午前だったので、近くにあったイェニッシュ美術館に行く。特別展は政治的なものや諷刺と詩的なものがテーマだった。ちょっと面白い組み合わせ?
詩的なものの方はちょっと退屈だったので、そうでない方を楽しむ。
他の展示も込みで、有名どころとしては、上からクレー、ミレー、ドラクロワ、デューラー、ピカソ。あとレンブラントもあった。
個人的なお気に入りは↓
いずれも知らない画家だった。二人ともスイス生まれのようだ。
19世紀終わり頃のウーシー港を描いた絵も。東京に留学した人が現地で江戸の浮世絵を見ている気分(?)。といっても私はローザンヌをそれほど知っているわけではないが。
美術館の後は、駅ナカのコープでピザを一切れ調達して食べ、次の目的地であるチャップリンズワールドへ。バスで向かう。
斜面を上がっている途中。ここら一帯はワイン用のブドウ栽培で有名な所で、時期になるとキレイなのだろうが、今はすべて寂しい状態。
目的地に到着し、まずは邸宅だった所へ。至るところに蝋人形があってハッとする。
あれ、あなたにはベルンでお会いしませんでしたっけ? 生前親交があったようだ。チャップリンの生涯の中ではここにいたのは後の方で、かつ家族との暮らしがメインでもあったためか、彼の業績を称えるという趣旨もありつつ、彼の家族との暮らしぶりが全体的に展示の対象となっていた。
10分ほどの映像が見られるスタジオもあり、映像が終わると何と奥が展示部分になっているという仕様だった。
ピアノの前にいるのはバスター・キートン。
広い庭もそのまま残っている。ここらで引き上げて駅までバスで戻る。なおバスの切符は、ここらへんのバスではバスの中に自販機があってそこでも買える仕組み。新しいタイプだ。
駅前に着いてまだ電車の時間までだいぶあったので、近くの聖マルタン墓地にお邪魔する。
基本的に普通の墓地なのだが、ここにはさきの二つの大戦時にスイスで亡くなった英国軍の兵士が葬られていたりする。
ヨーロッパの各国の距離的近さを感じさせるエピソードだ。墓地は教会のすぐ裏にあって、ここら一帯は丘の上にあり、また素敵なレマン湖ヴューを堪能する。
丘の麓にはロシア正教の教会もあった。タマネギ頭でわかりやすい。そんなこんなでヴヴェイ観光を楽しみました。ちなみに正確な発音はヴヴェの方が近いと思われる(Vevey)。
電車でフリブールには18時半くらいに着。流石に少し寒い。家に帰る前に大学に寄って少しだけ作業。帰宅し、いつも弁当用に拵える炒めものを夕飯にする。
ちなみにお土産も少しだけ購入。これはミニポスター。重くないものでかつよさげなもの。フランス語なところもいい。