授業も二週目

今日も割と朝早く起きてタンデムに備える。タンデムの後に一度家に戻ってくるので、外出直前に洗濯物を地下にある洗濯機に放り込んでから行く。

 

10時からタンデム。旧姓の話と元号の話がメインだったかな。スイスでは今世紀に入ってから(具体的には2013年1月から)、複合姓を使うのはやめて、どちらかの姓のみを選択する方式になったようだ。子どももどちらかになる。やはり複合姓は名前がちょっと長ったらしくなって面倒みたい。Tさんは複合姓だが、サインする時はやはり片方しか書いていない。元号については、日本好きのChは今年変わることを知っていたようだが、日本の基本的なカレンダーは西暦なので大きな変化はない。ただ、書類上は大きな変化が生じるので大変みたいな話をする。いくつかの書類で「平成33年」みたいな表記をした気がするが、ちょっとパラレルワールドみたいで面白い(?)。あとは天皇退位後の称号はどうなるかと聞かれ、そういえば近代以降の天皇制にとっては未知の次元であることに思い至る(遅い)。どうやら外国語ではemeritusを使い、日本語では上皇を使うようだ。後者は太上天皇とはもちろん区別されているようだが、歴史的には興味深いことだろう。

 

タンデム後は一度自宅に戻り、今日の予習をちょっとして大学へ。今日のK教授の講義では、プラトンの『クラテュロス』、『テアイテトス』、『ソピステス』が参照されるらしく、既にmoodleに大量の資料がアップされていた。ちょっと量が多いので、潔く日本語訳で、メインであろう『クラテュロス』の抜粋を読む。一度日本語で通しで読んだ時は語源に関する記述のあたりにとまどってしまったが、言語思想について哲学的に考えるのに適したテクストの一つであることは間違いないだろう。

 

学食では9フランメニューで鮭のフィレがあったのでそれにする。たまには画像を。

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野菜込みか、代わりにサラダにするか選ぶ方式だった。相変わらずソースがうまい。

 

食後は研究室で粘る。途中うたた寝。Vはデスクワークのしすぎで腕が痛いと言っていたが、気分転換にジムへ。私もジム通いの習慣を身につけた方がいいのだろうか。ジムは研究室の3階分下にあるので行きやすさ抜群なのだろう。

 

今日はTさんとも少し話す。すると帰国前に一度ご自宅での会食はどうかと誘われた。もちろんOKする。来月のどこかになるだろう。私の拙い社交力が試されている。

 

17時15分からK教授の授業。やはり基本的には『クラテュロス』の解説だったが、言語が自然によるものか規約によるものなのかという有名な問題は、『テアイテトス』を見れば知識の問題でもあることがよくわかるし、『ソピステス』を見れば存在の問題でもあることがよくわかる、という流れだった。勉強になります。次回以降も楽しみだ。ちなみにこの授業は学部と修士共通の開講科目で、成績評価はヨーロッパではよくある口頭でのプレゼンでやるようだが、修士の人は学部生の2倍の時間でやるというように区別されている。Tさんの授業も同様。なかなかいい仕組みだと思う。

 

授業後も研究室。オリヴィと向き合う。22時くらいまで粘る。そろそろ日本でやる授業の準備をしなければならないがさて。子育てもあるので理想としては春学期分を一通り準備したいところ。講義の方がやはり大変かな。

 

帰宅して夕飯はいつものジャガ炒め。ちょっとしょっぱくしてしまった。しかし調味料などは使い切れるのだろうか。小麦粉もたくさんある。食後しばらくして気づいたら就寝。