Angeli

昨日は夕食後に割とすぐに寝てしまい深夜の0時台に目が覚める。一時帰国の荷造りをしたり、最近知ったボナの個体化原理に関する新しい論文を読むなど3時間くらい活動して二度寝し起きたら8時くらい。朝食は昨日の残りとロールパン、チーズ。チーズはCoopで買ったフリブール産のもの。このチーズはパンと一緒に食べるよりもジャガイモと食べる方がうまい気がする。というより、ロールパンがこのチーズ向きではないのかもしれない。

 

午前はボナの論文に一通り目を通す。ボナの個体化原理のみを主題とした論文としては地味にKing以来の偉業なのではないか。やはり分析対象のテクストは『「命題集」註解』を中心とせざるを得ないようだ。内容はオーソドックスだが納得できるもので、周知させるためにここにも書誌情報などを記しておきます。イタリア語なので私も細かく読めないのが残念。
Francesco Binotto
Bonaventura e il principio d’individuazione. Una possibile interpretazione
Rivista di filosofia neo-scolastica 4 (2017): 835–847
http://filosofianeoscolastica.vitaepensiero.com/doi/10.26350/001050_000024

 

昼食は余っているマカロニを適当にブイヨンだしで茹でたのやバナナを食す。息子の大泣きシーンを鑑賞しつつ、アパート下見人が参上。今回はカップルだった。ここに下見に来る人には二種類いて、管理会社から直接と、私が又貸し契約を結んでいる借り手(locataire)を介する場合の二つ。今回は前者。モダンだけどちょっと狭い? といった感想を抱いていたような。私にはどうすることもできないので笑顔で見送る。皆さんだいたい10分くらいで下見が終わる。下見に人が来るとなると掃除し甲斐があるので意外とありがたい。

 

用事が済んだので中央図書館へ。日本で四年前から求めていて対面が適わなかったイタリア語による天使論のアンソロジーとご対面。

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地味にとても嬉しい。そしてさらに驚くべきことに、ボナの部分には個体化で有名な箇所の部分が翻訳されている! 刊行されているものの中ではおそらくほぼ唯一の現代語訳。ビノットさんの論文といい、少なくともボナの個体化研究はイタリア語にアクセスすると得られるものが大きい。なおこのアンソロジーにはもちろんトマスのパートもあるが、ドゥンス・スコトゥスがいないのが残念。中世スコラ(13世紀以降)のラインナップは次の通り。
Filippo il Cancelliere
Guglielmo d’Auvergne
Summa Halensis
Bonaventura da Bagnoregio
Ulrico di Strasburgo
Tommaso d’Aquino
Agostino Trionfo
Riccardo di Mediavilla
Egidio Romano
Durando di San Porciano
Guglielmo di Ockham
Jean Gerson

 

帰宅してから一時間ほどうたた寝し、夕食の準備。年内最後の本格的な自炊かな?


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鶏むね肉が一枚と小麦粉があるので、軽く衣をつけてオリーヴ油で揚げる。この手の料理は妻がいつもやってくれているのをだいたい参考にしている。ちなみにズッキーニのつもりで買ったものはどうやらキュウリだったらしく、揚げたらちょっと不思議な感じになったがよしとする。一時帰国はチューリッヒ⇔成田の直行便を使う予定だが、チューリッヒ空港に着くまでは禁酒しよう。

 

食後はYoutubeで時間を浪費しつつ、雑用系を片づける。発表原稿のまま塩漬けにしていたものを掘り返す作業をしばらくする。